神戸市の小児科・心身症治療 東こどもの心とからだのクリニック

起立性調節障害

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起立性調節障害とは・・・

日本小児心身医学会のガイドライン集では、以下のように書いてあります。
「起立性調節障害とは自律神経の働きが悪くなり、起立時に身体や脳への血流が低下する病気」です。詳しく言うと、「強い心理的ストレスなどのために自律神経の調節機構がうまく働かなくなり、自律神経機能に支配されている血圧や脈拍、血液循環の影響によって、立ちくらみなどの起立失調症状がでる状態」ということです。
次のような症状があります。

  • 朝起き不良などの起立失調症状
  • 食欲不振
  • 全身倦怠感
  • 立っていると気分が悪くなる
  • 立ちくらみ
  • その他にも、疲れやすい、気分不良、動悸、寝つきが悪い、失神発作、思考力低下、成績の低下、イライラ、頭痛、腹痛など・・・

小学校高学年から徐々に増えて、中学生で急増します。上記の症状は午前中に強く、午後からは体調が回復します。夜には元気になり、目がさえて寝られません。そして、症状の程度は、日によって異なり、季節や天候によっても異なります。このように変動が大きいため、なかなか周囲の理解をえられません。

以上のような症状がある場合は、起立性調節障害を疑い、病院を受診してください。病院で詳しい問診、診察、検査を行い診断します。当クリニックでは検査に自動連続血圧測定器Finometer MIDIを用いて、より詳細な血圧の動きを検査して診断します。

治療は、1.説明・説得療法、2.非薬物療法、3.学校への指導や連帯、4.薬物療法、5.環境調整(友達・家族・学校など)、6.心理療法、があります。治療する際に大切なことは、起立性調節障害は、生物学的機能異常(身体)と心理社会的関与(心)がさまざまな程度に混ぜ合わさった幅広いスペクトラムからなる病態ということです。それぞれのお子様の体調、心理状態に合わせて、上記1~6の治療を組み合わせて治療を行います。不登校を伴う重症例では短期間での復学は困難で社会復帰に少なくとも2~3年はかかることがあります。治療の目標は、身体症状があっても薬を服用せずに日常生活に支障が少なくなった状態です。おおよそ体力に見合った高校に進学した場合、第2~3学年になると9割程度が病院に通わなくても良い状態になります。そして2~4割が大人に持ち越すと言われています。

このように重症例では長期的に病気に悩まされるため、抑うつなどの二次障害に十分気をつける必要があり、またお子様の病気で悩んでいるお母様の精神的な支えがとても大切になります。私達は、お母様方の精神的なサポートをしつつ、治療の時々でのお子様への対応をご説明させていただきます。

TEL 078-846-4156

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